大衆芸能編 寄席

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ものまねものまね芸には、声や話し方、歌い方をまねる声帯模写、動物のしぐさなど形をまねる形態模写があります。また動物の鳴き声を専門にまねる動物ものまねなど、演者の工夫次第でさまざまなものまね芸が生まれています。
左:4代目江戸家猫八 右:江戸家小猫

左:4代目江戸家猫八
右:江戸家小猫

歌舞伎俳優のセリフや声をまねる声色(こわいろ)が発展したのが、ものまね芸です。俳優だけでなく、政治家、歌手など著名人の声や特徴のある話し方、歌い方をまねます。現在ではその人物の話し方や歌い方の癖、独特なしぐさを誇張して笑わせることが好まれていますが、声色も、そこから発展した声帯模写も、もともとはいかに正確にまねられるかを目指しました。歌謡声帯模写の元祖・白山雅一(しろやままさいち)は、生涯その姿勢を崩しませんでした。

その一方で、テレビのものまね番組の影響を受けて、メイクや姿までまねて笑わせる演者も現れています。

独自なものとして、ウグイスやカエルなど動物の鳴き声を専門にまねる動物ものまねがあります。これは歴代の江戸家猫八(えどやねこはち)が知られています。

声よりも形のまねに重点を置いているのが形態模写です。サルなど動物のしぐさをまねるものから、お湯がわいたポットが沸騰する音をさせながら、ふたが振動する様子をまねるものまで、演者の工夫により、さまざまなものがあります。

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