-

目立たないように俳優の陰に隠れる黒衣 『助六曲輪菊』7代目尾上菊五郎の揚巻 17代目市村羽左衛門の意休 1977年(昭和52年)1月国立劇場(Y_E0100083000200)
-

目立たないように俳優の陰に隠れる黒衣 『助六曲輪菊』7代目尾上菊五郎の揚巻 17代目市村羽左衛門の意休 1977年(昭和52年)1月国立劇場(Y_E0100083000200)
-

目立たないように俳優の陰に隠れる黒衣 『助六曲輪菊』7代目尾上菊五郎の揚巻 17代目市村羽左衛門の意休 1977年(昭和52年)1月国立劇場(Y_E0100083000200)
舞台【ぶたい】で演技を助ける雑用係のことです。黒い衣裳【いしょう】を着て頭も顔も黒い布で隠【かく】しているのでこう呼びます。
歌舞伎では、「黒は観客からは見えないもの」という暗黙【あんもく】のルールがあります。舞台に黒衣がいても、見えないことになるわけです。当然目立ってはいけないので、俳優や大道具【おおどうぐ】の後ろに隠れたりして、できるだけ体が見えないように小さくなっています。
舞台で必要な小道具【こどうぐ】を出したり、いらなくなった小道具を片づけたり、舞台の上で衣裳の着替【きが】えを手伝ったりと、数多くの仕事があります。通常は出演している俳優の弟子がつとめます。師匠【ししょう】の演技のタイミングに合わせて仕事をするのです。
雪や水中、海や川の場面では、黒衣は逆に目立ってしまいます。そこで、雪の場面では「雪衣【ゆきご】」と呼ばれる白い衣裳を、海や川の場面では「水衣【みずご】」や「波衣【なみご】」という水色の衣裳を着ます。