TOP > 舞台芸術教材で学ぶ > 能楽 > 葵上・隅田川
『隅田川』のシテ、梅若丸の母は、水衣(みずごろも)に縫箔(ぬいはく)を合わせた「水衣女出立(みずごろもおんないでたち)」に、笠をかぶり、旅の女の姿となります。面は深井(ふかい)か曲見(しゃくみ)を用い、中年の女性を示します。装束に赤系の色を使わない紅無(いろなし)であることも中年の女性の特徴です。手に持っている笹は、物狂の特徴的な小道具です。別れ別れとなった梅若丸を思うあまりに、狂乱の状態になっている様子を表しています。
ページの先頭に戻る