面と装束

装束

能楽に使われる彩り華やかな衣裳は、色や柄,着付け方で役柄を表現しています。

能の装束

能楽では衣装のことを「装束」と呼びます。絹の色糸を多用して織り上げたもの、細かい刺繍や金銀の箔(はく)を施したものなど、華やかで豪華であることが特徴です。写実的ではなく、鄙びた里の女でも刺繍の施された鮮やかな着物で登場します。役柄の年齢、身分、職業などによって、色や組み合わせ、着付け方の決まりごとがあります。たとえば、女性で赤い色を使った装束は若い役を表しています。

狂言の装束

狂言の装束はおおむね簡素で、素材はおもに麻です。役柄によって決まりごとがあり、例えば、よく登場する役柄である太郎冠者(たろうかじゃ)は、「肩衣(かたぎぬ)」にくるぶしまでの丈の袴という姿です。肩衣の背に描かれる柄は、動植物や身の回りの品物などを大胆にデザインした、楽しいものです。