ユネスコ無形文化遺産 歌舞伎への誘い INVITATION TO KABUKIユネスコ無形文化遺産 歌舞伎への誘い INVITATION TO KABUKI

演出と音楽

音による表現竹本たけもと

歌舞伎で演奏される「義太夫節(ぎだゆうぶし)」とその演奏者をさします。演者は「太夫(たゆう)」とよばれる語りの担当と三味線を演奏する「三味線方(しゃみせんかた)」から構成されます。「義太夫節」は、三味線を伴奏に物語を節で語る浄瑠璃(じょうるり)」という音楽の代表的なもので、江戸時代、上方(京・大坂)で活躍した人形浄瑠璃の演者・竹本義太夫(たけもとぎだゆう)の語りから生まれました。三味線は大型で低く太い音を大きく響かせ、迫力のある表現にも長けている「太棹(ふとざお)」という種類を使用します。

おもに、人形浄瑠璃の作品を歌舞伎に移した「義太夫狂言(ぎだゆうきょうげん)」で用いられますが、舞踊の伴奏音楽として演奏されることもあります。「義太夫狂言」では、登場人物のせりふは俳優が語り、竹本はおもに情景を描写する部分を語ります。

立役(たちやく)が過去の出来事を周囲に語り聞かせる演出や、女方(おんながた)が心情を吐露する場面で、俳優が「竹本」と一体となって舞台を盛り上げます。

平成13(2001)年1月
国立劇場大劇場 第223回歌舞伎公演
『奥州安達原』「環宮明御殿の場」
貞任妻袖萩:中村 吉右衛門【2】