ユネスコ無形文化遺産 文楽への誘い An introduction to BUNRAKU

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演目 主な演目 世話物

新版歌祭文しんぱんうたざいもんmovie

作者:
近松半二(ちかまつはんじ)
初演:
安永9年(1780年)

作品のあらまし二人の娘のひたむきな恋が、鮮やかな対照をなします

大坂(大阪)の大きな商家の娘・お染(おそめ)と、郊外の農家の娘・おみつ。二人のひたむきな恋が、商家の奉公人・久松(ひさまつ)を軸に交錯します。実際にあった心中事件を題材として書かれた世話物です。

この事件は、人形浄瑠璃や歌舞伎でも取りあげられ、「お染久松物」として知られていました。また、このような情事や心中の顛末に節まわしをつけて歌い歩く、歌祭文という芸能も人気でした。「新版」とは、先行作品への敬意を示しているのでしょう。

「野崎村(のざきむら)の段」がよく上演され、哀切な場面に響く明るい三味線は名曲とされています。

見どころ「野崎村の段」煮え切らない男に手紙を突き返して迫る商家の娘

盗みの疑いをかけられて実家へ戻り、養父の娘・おみつと婚礼を挙げようとする久松。

そこへ、奉公先の娘・お染が、恋仲となった久松を追って現れます。

太夫や三味線は、さまざまな技巧を駆使して、この二人の娘を描き分けます。なかでも、お染が手紙を手に久松に言い募る場面は、深い心情を切々と訴える「クドキ」という、いわばクライマックスの手法となります。

平成25年(2013年)4月6日~29日
国立文楽劇場 第130回文楽公演
『新版歌祭文』野崎村の段

舞台映像おもな出演者

[太夫]
【3】豊竹 英太夫
[三味線]
【2】鶴澤 藤蔵
[人形役割]
丁稚久松:吉田 簑二郎
娘お染:【3】吉田 簑助

詞章