役者評判記
【やくしゃひょうばんき】
【YAKUSHAHYOBANKI】
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『役者年徳棚』京之巻
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『役者年徳棚』京之巻
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『役者年徳棚』京之巻
歌舞伎俳優の演技や人気を評した批評書です。1656年(明暦【めいれき】2年)ごろに出版されはじめた俳優の容姿を評する「野郎評判記【やろうひょうばんき】」がその原型で、次第に演技の批評が中心になっていきました。そして1699年(元禄【げんろく】11年)八文字屋【はちもんじや】から出版された『役者口三味線【やくしゃくちさみせん】』で基本的なスタイルが定まり、以後形式や内容を変えながらも明治20年代までほぼ毎年出版されました。
原則として11月の顔見世興行【かおみせこうぎょう】の演技に対する評をまとめ、江戸、京都、大坂各1冊の3冊組で翌年の1月に出版されました。序には浮世草紙【うきよぞうし】風の短編小説を置き、本文で俳優の位付けとその評価を役柄【やくがら】別に記しています。