元禄【げんろく】時代の江戸で初代市川團十郎【いちかわだんじゅうろう】によって創始された、荒々しく豪快【ごうかい】な歌舞伎の演技を指します。荒事の持つ力強さ、おおらかさは武士の気風が色濃【こ】い江戸の人々に好まれ、元禄時代以降、荒事は江戸を中心に発展しました。『鳴神【なるかみ】』をはじめとする歌舞伎十八番【かぶきじゅうはちばん】の他、『菅原伝授手習鑑【すがわらでんじゅてならいかがみ】』の「車引【くるまびき】」の場や、『国性爺合戦【こくせんやかっせん】』の和藤内【わとうない】役などに見ることができます。
荒事の主人公は、隈取【くまどり】という化粧【けしょう】や誇張【こちょう】された衣裳【いしょう】が特徴【とくちょう】で、見得【みえ】や六方【ろっぽう】など独特の演技の様式が見られます。立役【たちやく】の中で、荒事で演じられる役柄【やくがら】は「荒事」として分類されます。
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関連項目
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【いちかわだんじゅうろう】
【ICHIKAWADANJURO】
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【かぶきじゅうはちばん】
【KABUKIJUHACHIBAN】
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