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能には指揮者がおらず、また全パートの演奏を記載したスコアもありません。演奏者は一定の手順に従いながら、その場その場でシテの動きやお互いの間合いを見計らっていきます。楽器の編成は簡素ですが、楽曲の構成や奏法を工夫することにより、それぞれの場面にふさわしい多彩な表現を生み出すことができるのです。 実際の演奏を聴いてみましょう。
「『能』囃子の世界」
(著作・制作/(社)能楽協会 教育特別委員会)より
〔笛〕藤田六郎兵衛 [藤田流] 〔小鼓〕大倉源次郎 [大倉流]
〔大鼓〕柿原弘和 [高安流]、柿原光博 [高安流]
〔太鼓〕金春國和 [金春流]
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