薩摩琵琶(さつまびわ)

薩摩琵琶は、戦国時代に九州の薩摩地方で島津忠良(しまづ ただよし)[1492-1568]が、盲僧の淵脇了公(ふちわきりょうこう)[生没年不詳]に作曲させ語らせたことに始まります。武士の士気を鼓舞する目的で作られ、詞章は教訓的な内容でした。安土桃山時代から江戸時代の始めにかけて、勇壮な合戦を扱った叙事歌曲が語られるようになり、江戸時代中期には町人の間にも広まり、娯楽として琵琶を楽しむようになります。武士の間で行われていた剛健な音楽「士風琵琶」とは異なった、艶麗さを持つ音楽「町風琵琶」になりました。明治維新以後、薩摩藩の東京進出に伴い、薩摩琵琶は全国的な広がりを持つようになりました。

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  • 楽譜・資料

薩摩琵琶『小敦盛(こあつもり)』
上野学園大学 日本音楽史研究所所蔵

小敦盛(こあつもり)

薩摩琵琶で歌われる詞章が収められ、また、琵琶の奏法や歌い方について表記されています。『小敦盛』の初段には、『平家物語』の冒頭「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)の鐘の声、諸行無常(しょぎょうむじょう)の響あり…」が取り入れられています。

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