論議(ろんぎ)

論議とは、経論(きょうろん)*1の要義について2人の僧侶が問答することです。日本の論議の最古の記録は、『日本書紀』*2に記されており、「652年[白雉3年]、恵隠(えおん)という僧が宮中に招かれ「無量寿経(むりょうじゅきょう)*3」を講演し、恵資という僧が質問者を務め、僧侶1000人が聴衆となった」とあります。後に、仏教儀式の体裁が整い、論議の内容は形式化され、また芸能的色彩も帯び、能などに影響*4を与えました。「論義」とも表記します。

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『慈恩会(じおんね)の論議』

法相宗大本山薬師寺 論匠/橋本凝胤、竪者/安田暎胤
1969年[昭和44年]11月15日 第4回声明公演「論義」
国立劇場小劇場

慈恩会(じおんね)の論議

1:58

【解説】

慈恩会は法相宗の開祖慈恩大師に奉げる法要で、教義に関する問答が中心です。僧侶は21日間の不眠不休・不可中食・無言という厳しい行の中で論題を全て暗記して論議に臨みます。もともとは、僧侶が一生に1度しか受けられない試験として行われていました。

【詞章】

問:大悲闡提(せんだい)の菩薩は、成仏すと許すべきや。
答:講讃(こうさん)の論の中に大闡提の菩薩、成仏すと許すべきや。これは先徳の異義なるが故に、成仏すといひ或はしからずといふ二つの伝えあるべきなり。
問:先徳の異義なるが故に、成仏すといひ、或はしからずといふ。二つの伝えあるべきなり。事疑ひあり。この二つの伝えの中に、堅者(りっしゃ)いづれの伝えを存じ申す候よ。
答:されば今この四種(ししゅ)の声聞(しょうもん)において、定性二乗を証するやういかんすや。この事、二義共に文理(もんり)を得たるが故に、
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