小唄(こうた)

小唄は、幕末に端唄から派生した三味線歌曲です。2代目・清元延寿太夫(きよもとえんじゅだゆう)[1802-1855]や娘のお葉など清元節の演奏家が、清元節の曲中に端唄を挿入したことから小唄は始まりました。昭和初期、小唄の歌い手の芸者が続々とレコードデビューし国民的人気を集め、戦後には民放テレビ・ラジオの開局に伴い、さらに人気が高まり「小唄ブーム」と呼ばれるまでなりました。三味線は主に中棹(ちゅうざお)*1を用い、撥(ばち)は使わずに爪弾(つめびき)で行います。演奏は、唄も三味線も、明朗を避けて控えめな音色で行います。テンポははやめで軽快、三味線によるオクリ[後弾き・後奏]や、替手(かえで)[本来の旋律と別の旋律]を伴うこともあります。「江戸小唄(えどこうた)」、「早間小唄(はやまこうた)」ともいわれます。

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『秋の夜(あきのよ)』

唄/千紫千恵、三味線/千紫弘恵
1978年[昭和53年]10月14日 第6回日本音楽の流れ「歌いもの」
国立劇場小劇場

秋の夜

1:55

【解説】

原曲は端唄の名曲で、詞章も端唄と同じです。端唄・うた沢に比べ早間(はやま)[はやいテンポ]で歌われます。撥を使わずに三味線を演奏するため、音色がやわらかく、唄も、口を小さく開けて抑えめに歌うことが特徴です。

【詞章】

秋の夜は 長いものとは まん丸な 月見ぬ人の心かも 更けて待てども 来ぬ人の 訪ずるものは 鐘ばかり。

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