河東節(かとうぶし)

河東節は、享保年間[1716-1736]に江戸で生まれ、人気を博した浄瑠璃[語りもの音楽]の一種です。初代・十寸見河東(ますみかとう)が、1717年[享保2年]に創始しました。河東節の三味線は細棹(ほそざお)で、軽快な弾き方で独特の掛け声を発し、ハジキ*1も多く用いられます。語り口は上品で力強く、さっぱりしています。河東節には、一中節との掛合いのもの、謡曲から詞章を取り入れたものがあり、後に山田流箏曲に影響を与えました。現行曲には、歌舞伎で初演された演目をはじめ、40曲以上の伝承があります。かつては歌舞伎の舞台にも出演していましたが、次第に遠ざかり、現在では、歌舞伎『助六由縁江戸桜 (すけろくゆかりのえどざくら)*2』で聞かれるのみになっています。

注釈はこちら

  • 一中節・河東節
    • 一中節
    • 河東節
  • 参考曲
  • 楽譜・資料
  • 主な楽器
  • 注釈・コラム

『助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)』

浄瑠璃/山彦節子、山彦綾子、山彦久江、山彦音枝子、三味線/山彦貞子、山彦さち子、山彦百子、上調子/山彦千子
1991年[平成3年]9月25日 第68回邦楽公演「浄瑠璃奨励会」
国立劇場演芸場

助六由縁江戸桜

2:01

【解説】

歌舞伎の舞台で、助六が登場する場面の音楽です。数ある助六作品のうちでも最も代表的で大切に扱われています。「ハオー」というかけ声、派手な旋律を演奏する三味線と、浄瑠璃の抑制のきいた語りが対照的です。

【詞章】

豊芦原や吉原に、根ごして植えし江戸桜、匂う夕べの風につれ、鐘は上野か浅草に、その名を伝う花川戸。

ページの先頭に戻る