河東節(かとうぶし)

河東節は、享保年間[1716-1736]に江戸で生まれ、人気を博した浄瑠璃[語りもの音楽]の一種です。初代・十寸見河東(ますみかとう)が、1717年[享保2年]に創始しました。河東節の三味線は細棹(ほそざお)で、軽快な弾き方で独特の掛け声を発し、ハジキ*1も多く用いられます。語り口は上品で力強く、さっぱりしています。河東節には、一中節との掛合いのもの、謡曲から詞章を取り入れたものがあり、後に山田流箏曲に影響を与えました。現行曲には、歌舞伎で初演された演目をはじめ、40曲以上の伝承があります。かつては歌舞伎の舞台にも出演していましたが、次第に遠ざかり、現在では、歌舞伎『助六由縁江戸桜 (すけろくゆかりのえどざくら)*2』で聞かれるのみになっています。

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河東節正本(しょうほん)
『助六所縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)』
国立音楽大学附属図書館 竹内文庫所蔵

助六所縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)

河東節正本とは、河東節で用いられる詞章を刊行したものです。助六役の市村亀蔵(いちむらかめぞう)[後の9代目・羽左衛門(うざえもん)1724-1782]が表紙を飾っています。河東節の創始者・江戸太夫河東[後の十寸見河東(ますみかとう)1684-1725]の名前も大きく記されています。

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