江戸時代中期、浄瑠璃[語りもの音楽]の流行とともに、京都や江戸でもさまざまな流派が誕生します。都一中(みやこいっちゅう)[1650-1724]が京都で始めた一中節、その弟子が江戸で大評判を取った豊後節とその系列の浄瑠璃や、享保年間[1716-1736]に江戸で生まれ、人気を博した河東節などが代表的です。 京都で生まれた一中節は、後に江戸の浄瑠璃の主要な系統へと受け継がれていきます。 江戸で生まれた河東節は、後に山田流箏曲へ影響を与えるなど、歌唱の発展に重要な位置を占めます。