端唄(はうた)

端唄とは、幕末の頃、江戸市中で流行した小曲です。上方の流行り歌「端歌(はうた)」[上方端歌]と区別するために、「江戸端唄(えどはうた)」とも呼ばれています。端唄は、武士や町人、一般の江戸庶民に至るまで、身近な芸能として、広く親しまれました。明治以後は、主に宴席の座興として盛行し、レコードやラジオを通して一般にも広まりました。端唄は、細棹(ほそざお)*1三味線を伴奏に歌います。一曲の長さが短く、リズム・拍子が規則的なことが特徴です。唄の内容には、季節の風物や男女の心の機微などを表現しています。

《コラム》
端唄と、うた沢・小唄は親子関係?

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「読み下し文」
うそとまことの二瀬川
だまされぬ気で だまされて
すへは野となれ 山となれ
わしが思いは 君ゆへ
三ツ又川の 船のうち
心のうちを おんさつし

だまされし寿の 桜や うきなハうそか
まことこもりし 床のうち うかれからすねぐら
はなれてとんでおる
なれもつとめじやないかいな

「恋合端唄尽 嘘と誠 小万・源五兵衛」
[『豊国画帖』より]国立国会図書館所蔵

庶民の間での端唄人気に伴い、はやり歌を描いた錦絵も人気を博しました。この絵は、1825年[文政8年]9月、江戸・中村座初演の歌舞伎『盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』から、浪人・源五兵衛から大金を巻き上げた深川芸者・小万が、惚れた弱みに付け込み、さらに搾り取ろうと企んでいる場面を描いています。

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