中世の小歌(ちゅうせいのこうた)

室町時代、上方を中心に小歌が流行しました。「小歌」とは、本格的で伝統的な歌曲「大歌(おおうた)」に対し、民間で歌われる世俗的な歌謡や、猿楽能(さるがくのう)*1田楽能(でんがくのう)*2の謡(うたい)、狂言小歌 (きょうげんこうた)などをさします。1518年[永正15年]に小歌に関する最も古い文献、『閑吟集(かんぎんしゅう)』*3が成立しました。詩型は、七五七五形、七七七七形、七五七七形など雑多です。「狂言」の中には、当時流行していた歌謡を劇中歌の形でそのまま取り入れたものがあり、中世の小歌の趣きを現在に伝えています。

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『七つ子(ななつご)』

狂言小謡/野村万作
1978年[昭和53年]10月13日 第6回日本音楽の流れ「歌いもの」
国立劇場小劇場

七つ子

0:57

【解説】

『七つ子』は、乳母が幼子をあやす言葉を歌謡化したもので、狂言の中で劇中歌として歌われます。

【詞章】

七つに成る子が、いたいけな事云うた、殿がほしいと諷(うと)うた、さてもさても和御寮(わごりょ)は、誰人(たれびと)の子なれば、定家葛(ていかかずら)か離れがたやの、離れがたやの。

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