筑前琵琶(ちくぜんびわ)

筑前琵琶は、明治20年代の中頃に九州地方の博多(福岡)で、筑前盲僧琵琶の流れをくんだ橘智定(たちばなちじょう)[1848-1919。初代・橘旭翁(たちばなきょくおう)]と鶴崎賢定(つるさきけんじょう)[1864-1921]や吉田竹子(よしだ たけこ)[1871-1923]により、筑前盲僧琵琶を基本として薩摩琵琶や三味線音楽の要素を取り入れてつくられた音楽です。橘智定は1896年[明治29年]に上京し、全国的に筑前琵琶を広めました。筑前琵琶には4弦のものと5弦のものがあります。

  • 琵琶楽
    • 薩摩琵琶
    • 筑前琵琶
  • 参考曲

『茨木(いばらき)』

筑前琵琶/山崎旭萃
1975年[昭和50年]10月18日 第2回日本音楽の流れ「語りもの」
国立劇場小劇場

茨木

3:06

【解説】

長唄の『綱館(つなやかた)』を題材にしており、羅生門(らしょうもん)の続編ともいわれています。渡辺綱(わたなべのつな)に腕を斬り取られた羅生門の鬼・茨木童子が、綱の伯母に化けて物忌み中の綱の館に腕を取り返しに行く話を詞章にしています。

【詞章】

その時伯母はかの腕を
ためつすがめつしげしげと
眺め眺めていたりしが
怪しやな
次第次第に面色変わり
つッと腕を取るよと見えしが
たちまち鬼神の姿となり
風を起こして飛立ちさま
破風を蹴破り逃げんとす

ページの先頭に戻る