渡来芸・舞台芸とらいげい・ぶたいげい

 多くの民俗芸能は、祭礼や儀式などから生まれていますが、中には違う形で地域に根差して受け継がれているものもあります。

 ひとつは、国外から日本に伝わった芸能が、地方に伝播した渡来芸(とらいげい)です。その多くが東洋と西洋を結ぶシルクロードより日本に伝わったもので、宮廷や寺院の儀式や行事に取り込まれた伎楽(ぎがく)や雅楽(ががく)などが知られています。

迦陵頻・胡蝶・太平楽
「舞楽図」
国立劇場所蔵

 もうひとつは、都市において舞台で演じられていた能や狂言、人形芝居、歌舞伎などが、地方に伝播した舞台芸です。各地に伝わった渡来芸や舞台芸といった芸能は、地域色が色濃く反映されながら現在まで受け継がれています。

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