文楽編 仮名手本忠臣蔵 Kanadehon Chushingura

  • サイトマップ
  • クレジット
  • このサイトについて
  • 索引
  • English
  • 早わかり
  • 背景を知る
  • ひもとく
  • ひろがり
  • よもやま
前のページにもどる

背景を知る 史実から創作へ

コラム 歌舞伎の影響によるその後の演出

初演で観客の絶大な支持をえた本作は、すぐに歌舞伎化されました。歌舞伎においては、役者の個性を生かすため、原作にない脚色を加えることがままあり、その工夫は一部、人形浄瑠璃に逆輸入されています。特に歌舞伎の影響が顕著なものをあげてみましょう。

人形浄瑠璃『仮名手本忠臣蔵』は、歌舞伎でも人気演目となりました。役者によって演じられる歌舞伎では、 演出や衣裳などが工夫され、原作とは異なる脚色が加えられました。その工夫の一部は人形浄瑠璃に逆輸入されています。 例えば、「大序」「鶴が岡兜改めの段」には「早えわ」と高師直を演じる人形遣いが声を発する、極めて珍しい演出があります。これは歌舞伎の演出から取り入れたといわれます。また、五段目「二つ玉の段」に登場する斧定九郎(おのさだくろう)は、黒羽二重(くろはぶたえ)の着付けに刀を差し、破れ傘を持つといういでたち。原作の人形浄瑠璃では山賊風の衣裳だったと考えられていますが、歌舞伎の初代中村仲蔵(なかむらなかぞう)が、端役の定九郎を江戸の二枚目風の役柄に工夫して評判となったことから、人形浄瑠璃でも定九郎の扮装は仲蔵風です。

『仮名手本忠臣蔵』五段目:山崎街道二つ玉の場

『東扇 中村仲蔵』
勝川春章 作
(東京国立博物館所蔵)

『仮名手本忠臣蔵』辻番付
寛延2年(1749年)2月 森田座
山賊風の衣装を着た斧定九郎(右下)
(早稲田大学演劇博物館所蔵)

大序

時代物初段の最初の部分。1曲の冒頭。竹本義太夫(たけもとぎだゆう)以来、大序と全ての切場は、最高位の太夫の持ち場とされたが、各切場を分担するようになってから、大序は、若手が御簾内で高い調子で数行ずつ入れ替わり語る、修業の場となっている。

閉じる

ページの先頭に戻る