大衆芸能編 寄席

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ラジオと女性の進出

ラジオと女性の進出

ラジオも浪曲の普及に貢献しました。そして昭和10年代に再び黄金時代が訪れます。女性演者が男性演者と対等に活躍したのも浪曲ならではの特色です。戦時色が濃くなると、戦意高揚を目的とする浪曲も作られました。

『帝國浪曲技藝士銘鑑』昭和15年 浪曲師の番付。江戸から昭和の前期にかけて、相撲の番付表になぞらえてさまざまなものを関東と関西に分けてランク付けする、こうした「見立番付」が流行した

『帝國浪曲技藝士銘鑑』昭和15年
浪曲師の番付。江戸から昭和の前期にかけて、相撲の番付表になぞらえてさまざまなものを関東と関西に分けてランク付けする、こうした「見立番付」が流行した

レコードによって人気を得た浪曲師は昭和になっても次々と現れました。佐渡の民話と民謡を取り入れた浪曲『佐渡情話(さどじょうわ)』で人気を得た寿々木米若(すずきよねわか)、東海林太郎(しょうじたろう)の歌謡曲を浪曲化した『赤城の子守唄(あかぎのこもりうた)』が出世作となった初代春日井梅鴬(かすがいばいおう)、お経を歌い上げる『唄入り観音経(うたいりかんのんきょう)』の三門博(みかどひろし)などがその代表です。

大正14年(1925年)に開局したラジオ[現在のNHKラジオ]も浪花節(なにわぶし)の番組を増やしていきます。そしてレコードとラジオによって昭和10年代に再び黄金時代が到来します。当時の大スターは、洒脱な語りと粋な節まわしの『清水次郎長伝(しみずじろちょうでん)』を十八番とした2代目広沢虎造(ひろさわとらぞう)です。また関東では『天保水滸伝(てんぽうすいこでん)』の2代目玉川勝太郎(たまがわかつたろう)、関西では『紀伊国屋文左衛門(きのくにやぶんざえもん)』の梅中軒鴬童(ばいちゅうけんおうどう)など、さまざまなスターがいて、実力と人気を競いました。さらに初代春野百合子(はるのゆりこ)や2代目天中軒雲月(てんちゅうけんうんげつ:後の伊丹秀子[いたみひでこ])など、女性演者が男性演者と対等に活躍してスターとなりました。これは伝統的な日本の芸能の中でも特筆すべきことといえます。

戦時色が強くなると、戦意高揚を目的とした浪曲が数々と作られ、口演されました。しかし庶民が望んだのは心から楽しめる『次郎長伝』や『唄入り観音経』といった各浪曲師の十八番でした。

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