仇討物(あだうちもの)の中でも人気の演目で、田里朝直(たさとちょうちょく)の三番の1つです。
仇討物(あだうちもの)の中でも人気の演目で、田里朝直(たさとちょうちょく)の三番の1つです。
高平良御鎖は、名馬を手に入れられなかったことを恨み、大謝名の比屋(おおじゃなのひや)を闇討ちしました。
大謝名の比屋の息子である謝名の子は、絶えず父の敵(かたき)を討つ機会を狙っていましたが、高平良御鎖も用心しているため、とても一人では無理だと考えました。そこで、弟で僧侶の慶雲に協力を求めました。慶雲は僧籍に入ったからと渋りましたが、親への孝行が優先すると説得し、2人で敵を討つことにしました。
一方の高平良御鎖は、家で不吉なことが続いたため、厄を払うために家族らを連れ小湾浜(こわんはま)で浜下り(はまおり)[海浜に下りて厄を払い清めるという風習]をすることにします。
それを聞きつけた謝名兄弟は、旅芸人に姿を変え浜遊びの場に近づいて高平良御鎖を追い詰め、見事父の敵を討ち果たしました。