1756年の初演以降、1866年までの、全ての御冠船踊(おかんせんおどり)で上演された演目です。
1756年の初演以降、1866年までの、全ての御冠船踊(おかんせんおどり)で上演された演目です。
沖縄本島の南部一帯の主の高嶺(たかみね)の按司は仕事をせず、遊興三昧に暮らしていたため、部下の国吉の比屋から忠告されます。しかし、それを聞き入れることはせず、なんと国吉を辞めさせてしまいます。民衆の心は高嶺の按司から離れ、彼はとうとう首里(しゅり)の鮫川の按司に滅ぼされてしまいました。落城の際、高嶺の按司の子どもである若按司とおめなりは逃げ延びて、高良(たから)村の村頭、崎本の子のもとに隠れます。
国吉は、人形売りに姿を変えて若按司とおめなりの行方を探し歩き、崎本の子のもとにいた2人と再会を果たしました。
その後、主君の敵討ちをしようと旧臣たちに呼びかけるものの、鮫川を恐れて協力する者はいませんでした。しびれを切らした国吉は、鮫川の城に火攻めを仕掛けますが、捕らえられてしまいます。
しかし、主君を思う国吉の気持ちに心を打たれた鮫川の按司は、「敵は子に及ばず」と言い、若按司には父、高嶺の領地を継がせて、高嶺の家を再興させることを約束しました。