1. 作品解説TOP
  2. 夏祭浪花鑑TOP
  3. ひもとく
  4. 作品の概要:第六 釣船三婦内の段(あらすじ)

作品の概要

  • あらすじ
  • 舞台映像を観る
  • 鑑賞のポイント
  • 詞章・語釈

第六 釣船三婦内(つりふねさぶうち)の段

夫の面目のため自らの顔を焼く美貌の女房。遊女・琴浦(ことうら)は三河屋義平次(みかわやぎへいじ)に連れ去られてしまいます。

第六:釣船三婦内の段
第六:釣船三婦内の段

高津神社(こうづじんじゃ)の夏祭り宵宮(よいみや)の日。玉島磯之丞(たましまいそのじょう)と琴浦をかくまう釣船三婦(つりふねさぶ)は、磯之丞の弥市(やいち)殺しを、伝八(でんぱち)のしわざに見せかけたものの、疑いを晴らすには不十分だと考え、磯之丞を大坂から一刻も早く立ち退かせたいと、思案しています。

そこへ、一寸徳兵衛(いっすんとくべえ)の女房・お辰(おたつ)が、備中へ戻るあいさつに訪れます。三婦の女房が、磯之丞を備中に連れて行ってくれないかと持ちかけ、お辰は快く引き受けます。ところが三婦が、若く美しいお辰に磯之丞を預けて万一間違いがあった時には、徳兵衛に面目が立たないと反対します。一旦引き受けたことを取り消されては気が済まないお辰は、美しい顔もこれなら台無しと、自ら顔に真っ赤に焼けた鉄弓を押し当て、その性根[心の持ち方・腹の据わり方]の強さを見せます。三婦もその心意気に打たれ、磯之丞を託します。

夕刻、大鳥佐賀右衛門(おおとりさがえもん)の指図で、住吉鳥居前で磯之丞に絡んだ駕籠(かご)かきが、琴浦を無理やり連れ去ろうとします。今でこそ信心深く穏やかな三婦ですが、以前は喧嘩に明け暮れた侠客(きょうかく)。佐賀右衛門と直接対決するため出掛けて行きます。

三婦が出て行ったあと、団七九郎兵衛(だんしちくろべえ)の舅(しゅうと)・義平次が、団七の使いと称して訪れます。琴浦は義平次の用意した駕籠に乗り、磯之丞は琴浦とのしばしの別れを惜しみつつ、お辰に伴われ三婦の家をあとにします。

ほどなく、佐賀右衛門をさんざんに蹴散らした三婦を、団七と徳兵衛が連れ帰ります。三婦の女房が、義平次がたった今琴浦を連れて行ったことを話すやいなや、強欲(ごうよく)な義平次が佐賀右衛門に買収されて琴浦を連れ去った、と悟った団七は、飛ぶように義平次の後を追って行きます。

鉄弓(てっきゅう)
閉じる

魚を焼く調理器具。本来は、金属の枠を格子のように組んだ台の上に魚を乗せて焼く。人形浄瑠璃『夏祭浪花鑑』「釣船三婦内の段」では、焼き串と考えられる。


ページの先頭に戻る