歌舞伎編「黙阿弥」

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TOP > 作品の紹介 > 代表作品(島鵆月白浪~概要~)
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作品の紹介

代表作品

島鵆月白浪(しまちどりつきのしらなみ)

概要
あらすじ
鑑賞のポイント
コラム
作品の基本情報(配役は初演時)
揚洲周延画
『島鵆月白浪』
(左)芸者お照に扮する8 代目岩井半四郎
(中)明石の島蔵に扮する5 代目尾上菊五郎
(右)望月輝に扮する9 代目市川團十郎

【通称】島鵆(しまちどり)
【初演年】明治14年(1881年)11月
【初演座】新富座
【ジャンル】散切物
【おもな配役】
5代目尾上菊五郎(おのえきくごろう、38歳)が明石の島蔵(あかしのしまぞう)、初代市川左團次(いちかわさだんじ、40歳)が松島千太(まつしませんた)、9代目市川團十郎(いちかわだんじゅうろう、44歳)が望月輝(もちづきあきら)、8代目岩井半四郎(いわいはんしろう、53歳)が弁天お照(べんてんおてる)に扮しました。

作品の概要

 黙阿弥66歳のときの作品で、一旦引退するとして名を2代目河竹新七(かわたけしんしち)から黙阿弥と改め、一世一代(いっせいいちだい)として書き納めたものです。通常は、弟子と協力して書き上げますが、この作品では黙阿弥が全幕をひとりで書き下ろしています。
 明石の島蔵と松島千太が、質屋福島屋から金を盗んだあと改心して自首しようとするまでの筋に、もと士族で書家・金貸しの望月輝、芸者のお照などをからめています。白浪作者(しらなみさくしゃ)と呼ばれた黙阿弥にふさわしく、主な登場人物はみな白浪(しらなみ:泥棒)であった過去を持つ設定にしているところに、しゃれた遊び心を見ることができます。
 初演時は、当時の人気俳優の顔合せということで大当りをとりましたが、その後は15代目市村羽左衛門(いちむらうざえもん)と6代目尾上菊五郎、初代中村吉右衛門(なかむらきちえもん)と6代目菊五郎といった組み合わせで、ほとんどが「招魂社(しょうこんしゃ)の場」のみか、その前の「明石屋(あかしや)の場」からという上演でしたが、国立劇場で昭和58年(1983年)3月に、昭和28年(1953年)2月の明治座以来30年ぶりに全幕通しでの上演をしました。

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