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南北劇の特色 ケレンの活用

ケレンとは?
歌舞伎の演出用語で、漢字では「外連」と書きます。 大掛かりな舞台装置の仕掛けから、小道具を駆使した奇抜な演出を「けれん」と言います。

早替り

『音菊天竺徳兵衛』
国立劇場大劇場第215回歌舞伎公演
平成11(1999)年10月

「京都、梅津掃部邸の場」
座頭徳市・斯波左衛門義照(実は、大日丸):[7]尾上菊五郎
梅津掃部元春:[6]澤村田之助
細川修理之助政元:[8]坂東彦三郎
梅津奥方葛城:[5]中村時蔵
笹野才造:[6]尾上松助

瞬く間に衣裳や鬘(かつら)を変えて、役を替えることです。文化年間(1804年~1818年)に大流行しましたが、その先駆けとなったのが南北の『天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし)』です。初代尾上松助(おのえまつすけ)演じる徳兵衛(とくべえ)は、座頭(ざとう)に扮して館に潜入しますが、本性を見破られて本水の張られた池に飛び込みます。直後に、びしょ濡れのはずの徳兵衛が裃(かみしも)を着て悠々と現れるのです。これは「水中の早替り」と呼ばれ、夏芝居の名物となりました。

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