TOP > 作品紹介 > 盟三五大切(あらすじ)
前のページに戻る

作品紹介

盟三五大切

概要
あらすじ
鑑賞のポイント
舞台映像
水上で出会う三五郎・小万と源五兵衛
「佃沖新地鼻の場」
源五兵衛に小万と夫婦であると告げる三五郎
「二軒茶屋の場」
三五郎は小万の刺青を「三五大切」に彫り変える
「五人切りの場」
三五郎と小万の隠れ家を見つけた源五兵衛
「四谷鬼横町の場」
小万の首とともに食事をする源五兵衛
「愛染院門前の場」
討入(うちいり)に出立する源五兵衛
「愛染院門前の場」

序幕 佃沖新地鼻(つくだおきしんちはな)の場

花道から小舟が1艘(そう)、漕ぎ出てきました。乗っているのは深川の仲町(なかちょう)の売れっ子芸者・小万(こまん)です。船頭の三五郎(さんごろう)は小万の亭主でした。ふたりは暗闇のなか、佃の沖へ漕ぎ出していきます。三五郎は勘当(かんどう)されている父親より百両の工面(くめん)を頼まれています。ふたりは、小万に惚れている浪人者の薩摩源五兵衛(さつまげんごべえ)から金を絞り取ろう、と相談をしていました。そのとき、月が出て明るくなると、うしろの屋根船に源五兵衛がいたのです。驚いて小万が立ち上がると、船が揺れて三五郎は思わず尻もちをつくのでした。

同 深川大和町(やまとちょう)の場/二軒茶屋(にけんぢゃや)の場

深川大和町の源五兵衛の浪宅に伯父・富森助右衛門(とみのもりすけえもん)が訪ねて来て、源五兵衛のために百両の金を用立てました。そのことを聞き付けた三五郎は源五兵衛を深川の二軒茶屋へと引っぱり出します。
二軒茶屋では、小万の身請け話になっていました。小万は左の腕をまくり、源五兵衛との誓いに彫った「五大力(ごだいりき)」の彫り物を見せ、「浮気な商売しながらも、ほかの男に肌ふれまいと、誓いに掘った五大力、たとえわたしゃ殺されたとて、源五兵衛さんよりほかに、男は持たぬ心の錠前(じょうまえ)、金銀づくの錠前で開けられるものなら開けてみやしゃんせ。わたしゃ源五兵衛さんという、立派な侍の女房でござんす」と啖呵(たんか)を切ります。源五兵衛は小万の言葉に心を打たれ、百両の金で小万を身請けしました。源五兵衛が小万を連れて帰ろうとすると、三五郎が止めました。この小万には亭主がいます。その亭主とは誰かと問われ、三五郎は「わしでごんす。亭主というは小鬢(しょうびん)ながら、この三五郎さ」と啖呵を切りました。無念に思う源五兵衛は怒りをこらえ、「人ではないわえ」と吐き捨てて帰って行きました。

同 五人切り(ごにんぎり)の場

三五郎たちは源五兵衛の復讐を恐れ、仲間の虎蔵(とらぞう)の家に集まりました。三五郎は小万の腕の彫り物を「五大力」から「三五大切(さんごたいせつ)」に彫り変えました。寝静まった頃、刀を手にした源五兵衛が丸窓を斬り破って忍び込んできます。怒りの形相とともに、家にいる者たちを静かに斬りつける源五兵衛。しかし、目当ての三五郎・小万はいません。次々と刀を振り下ろし、訪ねてきた若者さえ殺します。三五郎と小万は命からがら逃げ出しました。

大詰 四谷鬼横町(おによこちょう)の場

深川から逃れてきた三五郎と小万は四谷鬼横町に引っ越します。そこはお岩が殺された家でした。しかも、大家は小万の兄・くり廻しの弥助(やすけ)でした。三五郎は、源五兵衛から奪い取った百両の金を父親に渡しました。お岩稲荷を勧進する徳右衛門道心了心(とくえもんどうしんりょうしん)となっている父親は、三五郎の勘当を許しました。
日が暮れて夜になりました。源五兵衛は引っ越し祝いの酒樽を携えて訪ねてきます。そこに、源五兵衛に仕える忠僕(ちゅうぼく)の八右衛門(はちえもん)が現れて五人切りの罪を被(かぶ)り、源五兵衛の身替りとなって捕えられて行きました。源五兵衛は、酒樽を残して立ち去ります。
夜も深まって寝静まると、幽霊が出ました。正体は小万の兄の弥助(やすけ)でした。幽霊になって怖がらせ、借家を追い出して新しい店子(たなこ)を取り、祝儀の樽代(たるだい)をせしめようという魂胆(こんたん)でした。弥助は先ほど源五兵衛が持って来た酒を飲みました。しばらくすると弥助は血を吐きます。あの酒には毒が入っていたのです。三五郎は四斗樽(しとだる)に隠れて逃れました。
小万がひとりっきりになったところへ、源五兵衛が戻ってきました。源五兵衛は小万の腕をまくりました。するとそこには、「三五大切」の文字が。源五兵衛は逆上し、小万をなぶり殺しにします。小万の首を斬り取った源五兵衛は、その首を抱えて雨の降るなか、謡を謡(うた)いながら悠々と帰って行きます。

同 愛染院(あいぜんいん)門前の場

源五兵衛は、三五郎の父・徳右衛門道心了心の主筋にあたり、了心の頼んだ百両は源五兵衛の帰参のために必要な金だったことを四斗樽の中で聞いた三五郎は、出刃包丁で腹をかっさばき、飛び出します。三五郎が源五兵衛からだまして取った百両は、三五郎から徳右衛門、そしてふたたび源五兵衛の手に戻りました。三五郎は犯した罪を悔やみながら息を絶えます。源五兵衛は塩冶浪士・不破数右衛門(えんやろうし・ふわかずえもん)という実名に戻り、義士の仲間とともに討入に出立(しゅったつ)するのでした。

ここでは、現在上演されている場面を中心に、「あらすじ」を紹介しています。
初演時の台本は、「鶴屋南北全集」第4巻に収録されています。

ページの先頭に戻る