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文楽『雙生隅田川』平成9(1997)年2月8日~23日国立劇場小劇場 〔班女御前〕吉田文雀
能『隅田川』の影響を受けた人形浄瑠璃や歌舞伎の演目を「隅田川物」と呼びますが、『雙生隅田川』はその基本的な形を確立した作品です。初演は1720年(享保5年)、作者は近松門左衛門です。「隅田川物」には、能『班女(はんじょ)』に描かれる吉田少将とその愛人花子[班女]の物語が取り入れられ、また梅若丸の双子の兄弟松若丸、人買いの猿島惣太(さるしまそうた)といった、能には登場しない人物が現れるなど、新しい設定が追加されています。また、能『隅田川』が狂乱物という性格を持っているのに対して、「隅田川物」は、吉田家で起きたお家騒動を背景に設定することで、お家騒動物としての性格を強めていきます。
文楽『雙生隅田川』 平成9(1997)年2月8日~23日 国立劇場小劇場 〔班女御前〕吉田文雀
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