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主要作品紹介 【おんなころしあぶらのじごく】

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「豊島屋油店の段」での殺しの場面

コラム

特徴的な「殺し」の場面
  •  流れる油に足を取られつつ、暗闇の中で行われる「お吉殺し」は、他の作品には見られない特徴的な場面です。歌舞伎で上演される『女殺油地獄』では、油の替りに石鹸水を舞台にまき、着物が油に濡れて、つるつると滑る様子をリアルな演技で見せます。
  •  しかし文楽の舞台では、人形遣いの技術だけで、逃げるお吉(およし・現在の文楽では「おきち」)と追いかける与兵衛(よへえ)が、油に滑って思うように動けない様子を表現します。特に、舞台の端から端へと、何度も滑る与兵衛の演技は、人形遣いの動き自体も大きく、芸の見せどころとなっています。
  •  『女殺油地獄』は、江戸時代にはあまり好評を得られなかったらしく、長く上演されませんでした。しかし明治時代以降、不良青年である与兵衛の人物造型や、残酷さの中に美しさがひそむ「殺し」の場面が注目され、そのテーマや芸術性が再評価されます。歌舞伎と文楽で復活上演され、人気曲となった『女殺油地獄』は、現代演劇や映画などにも取り入れられ、多くのリメイク作品が発表されています。

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