百姓(ひゃくしょう) 登場人物

百姓(ひゃくしょう)

百姓(ひゃくしょう)が登場する曲の多くには、決まったパターンがあります。それぞれの国から来た2人の百姓が途中連れ合って、都へ年貢を納めに行き、無事役目を果たし代官から税を放免されるというもので、大変おめでたい祝言(しゅうげん)性の高い内容です。曲によって様々な国の百姓が登場し、その特産品である年貢にも様々な名が見えます。装束(しょうぞく)は、年貢を納めに行く出で立ちということで、素袍(すおう)の上の部分だけを付けた、掛(かけ)素袍に狂言袴(きょうげんばかま)で、普段の作業着ではない、庶民の正装を表します。

代表曲:『筑紫奥(つくしのおく)』、『餅酒(もちさけ)』、『佐渡狐(さどぎつね)』

『餅酒』のシテ[越前の百姓]/山本則秀、アド[加賀の百姓]/山本則重 [撮影:神田佳明]