演目と役柄

狂言の演目棒縛ぼうしばり

作品情報
分類:小名狂言

作品のあらまし縛られても酒が飲みたい二人の工夫

留守番をさせると、いつも酒を盗み飲みする召使い、太郎冠者(たろうかじゃや・シテ)と次郎冠者(じろうかじゃ)。困った主人は、出かける際にうまく二人をだまして、一人の腕を棒に縛りつけ、もう一人も後ろ手に縛ってしまいます。それでも二人は、縛られた身で蔵へ忍び込み、酒を持ち出し飲み始めます。縛られたまま舞ってうたっての宴会となったところへ、主人が帰宅し、大騒ぎとなります。

召使いをそそのかし二人の動きを封じた主人の計略ですが、酒を飲みたさに協力し合う二人の知恵は、その難局を乗り越えます。不自由な身で酒を飲んで浮かれる姿のおもしろさが、観る者を楽しませてくれます。

映像を見る主人が戻ったことに気づかない二人

杯は、葛桶(かずらおけ)という桶の蓋によって表現されています。手を縛られたまま、互いに協力することで酒を飲み合いますが、杯の酒に映った主人の顔の意味が、酔った二人にはわからないようです。

関連する文化

歌舞伎ではこの曲を舞踊にして、同名の演目が作られました。

平成18(2006)年7月28日(午後4時)
国立能楽堂 第115回狂言の会 夏休み親子のための狂言の会
『棒縛』和泉流

登場人物と出演者

シテ 太郎冠者:【2】野村 萬斎
アド 主:野村 万作
小アド 次郎冠者:石田 幸雄