ユネスコ無形文化遺産 歌舞伎への誘い INVITATION TO KABUKIユネスコ無形文化遺産 歌舞伎への誘い INVITATION TO KABUKI

歌舞伎って何?早わかり

音楽や舞踊と一体となった演劇、それが歌舞伎です。歌舞伎は、日本を代表する伝統芸能の一つ。胸をおどらせる物語や、華やかで美しい場面など、観客を楽しませるためのさまざまな工夫が詰め込まれています。長い歴史を重ねながら、それぞれの時代の風を取り入れて、つねに新しい芸能であり続けています。

多彩な特徴と魅力を備えた
舞台芸能

『浮世柄比翼稲妻』「吉原仲之町の場」
不破伴左衛門重勝:松本 幸四郎【9】
(現、松本 白鸚【2】)
名古屋山三元春:中村 錦之助【2】
平成24(2012)年 11月
国立劇場大劇場 第281回歌舞伎公演 公演記録写真(Y_E0100281500861)

歌舞伎は、すべての役を男性が演じる演劇として育まれました。女性の役をつとめる俳優を「女方(おんながた)」、男性の役をつとめる俳優を「立役(たちやく)」と呼びます。思いきった誇張や様式化された演技によって、写実を超えた、より大胆な表現を求めることが通例です。さらに、美しい構図で動きを静止する「見得(みえ)」や、表情を際立たせる「隈取(くまどり)」という化粧、一瞬で衣裳を替える「早替り」、俳優を空中へ吊り上げる「宙乗り」、舞台を回して場面を転換させる「廻り舞台」など、近代的な演劇とは異なる、あるいは先駆けとなった、たくさんの特徴があります。また、役を演じる俳優と観客が一体感を味わえるよう、舞台と繋がった「花道」という通路が客席に設けられています。

『浮世柄比翼稲妻』「吉原仲之町の場」
不破伴左衛門重勝:松本 幸四郎【9】
(現、松本 白鸚【2】)
名古屋山三元春:中村 錦之助【2】
平成24(2012)年 11月
国立劇場大劇場 第281回歌舞伎公演 公演記録写真(Y_E0100281500861)

江戸時代の庶民文化とともに成立

400年ほど前に流行し、奇抜で異様という意味から「かぶき踊り」と呼ばれた踊りが、歌舞伎の始まりと言われています。 他の芸能や文化と交流しながら、外来の楽器を用いた音楽や、複雑な物語による構成など、新しい要素を次々と取り入れて、総合的な演劇として成立します。都市に生きる庶民から大きな支持を得る一方、すぐれた作者や俳優たちによって、さまざまな創作や改良がなされ、19世紀半ばまでに現在も上演される作品・演出の多くが成立しました。明治以降は古典となっていく一方、新しい作品も生まれ、近代的な要素も積極的に取り入れながら、今もさかんな人気を集めています。