歌舞伎への誘い 〜鑑賞の手引き〜
歌舞伎の演目
『与話情浮名横櫛』 よわなさけうきなのよこぐし
通称 『切られ与三』 きられよさ
作品紹介
通称『切られ与三(きられよさ)』。運命的な出会いをした与三郎(よさぶろう)とお富(おとみ)の変転を描いた「世話物」です。
通常、2人が木更津の浜で出会う通称「見染(みそめ)」、3年後に変わり果てた姿で再会する通称「源氏店(げんじだな)」の2場が上演されます。「源氏店」の与三郎の「しがねえ恋が情けの仇」から始まるせりふは、名ぜりふとして有名です。
『切られ与三』の通称は、与三郎が受けた30箇所以上の切り傷からきています。与三郎が出会った当時のお富は、木更津の親分の妾(めかけ)でした。与三郎はお富と忍び会っていたことがばれ、見せしめのために全身を切られてしまいます。このときの傷から、「切られ与三」というあだ名を付けられ、作品の通称となりました。
後に河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)が、この作品を元にしてお富が傷だらけとなる『處女翫浮名横櫛(むすめごのみうきなのよこぐし)』[通称『切られお富』]を書きました。
 
「源氏店の場」を描いた錦絵 左から切られ与三 蝙蝠安 お富
 
 
 
特徴的な表現
羽織落し はおりおとし
「見染」の与三郎は、伊豆屋という江戸の店の若旦那という設定で、「二枚目(にまいめ)」の役どころです。「花道(はなみち)」を引込んでいくお富を見つめる与三郎は、着ていた羽織を落としますが、夢中のあまり気が付きません。このように「二枚目」の人物が、羽織を落としてしまう演技を「羽織落し」とよび、恋に落ちた様子を象徴的に表現しています。
 
 
 
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