歌舞伎への誘い 〜鑑賞の手引き〜
歌舞伎の演目
『紅葉狩』 もみじがり
作品紹介
「竹本(たけもと)」・「長唄(ながうた)」・「常磐津(ときわず)」の3つの「音曲(おんぎょく)」によって、伴奏される舞踊です。
平維茂(たいらのこれもち)による信州の戸隠山(とがくしやま)の鬼女退治を描いた同名の能の作品から歌舞伎化されました。
戸隠山へ紅葉狩りに訪れた維茂は、更科姫(さらしなひめ)という姫に出会い、勧められるままに酒を飲みます。やがて更科姫は鬼女の正体をあらわして、酔いつぶれた維茂に襲い掛かりますが、維茂は名刀小烏丸(こがらすまる)によって難を逃れます。
1人の俳優が、前半の「赤姫(あかひめ)」とよばれる典型的なお姫様の姿と、後半の激しい動きで維茂と戦う鬼女の姿を踊り分ける点に見どころがあります。
1887年[明治20年]、9代目市川團十郎(いちかわだんじゅうろう)の更科姫実は戸隠山の鬼女、初代市川左團次(いちかわさだんじ)の維茂で初演されました。維茂の烏帽子(えぼし)や狩衣(かりぎぬ)は史実に基づいた扮装で、当時の團十郎が積極的に演じていた「活歴物(かつれきもの)」の影響を受けています。
 
 
 
 
 
特徴的な表現
二枚扇 にまいおうぎ
更科姫の踊りの見どころは、映像のように2枚の扇を使用した振りがついている通称「二枚扇」とよばれる部分です。初演した9代目團十郎本人による苦心の振付で、お姫様の踊りとしては大胆な振りです。映像の場面の直後には、鬼女の本性を見せて、酔いつぶれて寝ている維盛を垣間見る部分があります。
更科姫の二枚扇の振り 4代目中村雀右衛門の更科姫 『紅葉狩』 1990年[平成2年]11月
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