歌舞伎への誘い 〜鑑賞の手引き〜
歌舞伎の演目
『平家女護島』 へいけにょごのしま
通称 『俊寛』 しゅんかん
作品紹介
『平家物語(へいけものがたり)』の一部に取材した近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)の作品です。
現在では、平清盛(たいらのきよもり)へ謀反を企てた罪により、鬼界ヶ島(きかいがしま)に流された俊寛(しゅんかん)らをめぐる場面が上演されるため、通称『俊寛』とよばれています。
都からの赦免船(しゃめんせん)が俊寛・丹波少将成経(だんばのしょうしょうなりつね)・平判官康頼(へいはんがんやすより)の3人の流人を迎えにきます。しかし俊寛は、都に残してきた妻が殺されたことを知って絶望し、使者の瀬尾太郎(せのおのたろう)を殺して、自分の代わりに成経の妻となった海女(あま)の千鳥(ちどり)を船に乗せます。1人島に残った俊寛は、遠ざかる船を見送ります。
 
 
 
特徴的な表現
廻り舞台と浪布
島に1人残る俊寛の絶望感を表現するため、「廻り舞台(まわりぶたい)」と波を描いた「浪布(なみぬの)」が、効果的に使用されます。
俊寛が沖へと遠ざかっていく船を見送るために、岩山を登りはじめると「廻り舞台」が廻りはじめます。回転して客席から見えるようになった部分には、「浪布」が敷き詰められており、あたかも海上には、俊寛が登った岩山しか存在しないかのように見えます。この演出により俊寛の孤独感・絶望感が、一層鮮明に表現されます。
映像のように、岩山から身を乗り出そうとしたとき松の枝が折れ、俊寛はしゃがみ込みます。放心したように沖を見つめる俊寛の様子が、「幕切(まくぎれ)」の余韻を残します。
 
> 歌舞伎の舞台 廻り舞台
廻り舞台に敷かれた浪布 2代目中村吉右衛門の俊寛 『平家女護島』「鬼界ヶ嶋の場」 1995年[平成7年]10月
 
沖を見つめる俊寛の幕切 2代目中村吉右衛門の俊寛 『平家女護島』「鬼界ヶ嶋の場」 1995年[平成7年]10月
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< RealPlayer : 5.0MB >
 
 
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