歌舞伎への誘い 〜鑑賞の手引き〜
歌舞伎の演目
『仮名手本忠臣蔵』 かなでほんちゅしんぐら
作品紹介
歌舞伎を代表する演目の1つで、元禄時代に起こった赤穂浪士による仇討ちを劇化した「時代物」の「義太夫狂言」です。
物語の設定は、南北朝時代の騒乱を描いた『太平記(たいへいき)』に移されているため、登場人物の名前は『太平記』の人物名に置き換えられています。史実の吉良上野介(きらこうづけのすけ)は高師直(こうのもろのう)、浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)は塩冶判官(えんやはんがん)となり、大石内蔵助(おおいしくらのすけ)は大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)という役名で登場します。
 
「大序」を描いた錦絵 左から塩冶判官 桃井若狭之助 高師直 顔世御前
 
物語は全11段構成で、師直による判官の妻顔世御前(かおよごぜん)への横恋慕から、苦心の末に由良之助以下の四十七士が討入りを遂げるまでを描いています。
『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』・『義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)』とともに「義太夫狂言」の3大名作の1つとされ、各時代の名優によってたびたび上演されてきたこともあり、洗練された演出が伝わっています。特に「五段目」・「六段目」の主人公、早野勘平(はやのかんぺい)役は、代々の尾上菊五郎(おのえきくごろう)によって工夫されてきた、精緻な「音羽屋型(おとわやがた)」が伝承されています。
 
 
 
 
ストーリーや関連する情報については、こちらのコンテンツをご参照ください。
文化デジタルライブラリー 演目解説『仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)』
 
 
 
特徴的な表現
「大序」の演出
「時代物」の序段は、冒頭部分を「大序(だいじょ)」とよびますが、現在、この「大序」の演出が伝わっているのは『仮名手本忠臣蔵』のみです。
幕開(まくあき)の前には口上人形(こうじょうにんぎょう)が登場し、独特のせりふ回しで配役を紹介することから始まり、「とーざいー」と繰り返される「東西声(とうざいごえ)」、ゆったりと打たれる「柝(き)」に合わせて、「定式幕(じょうしきまく)」が徐々に開けられます。開幕時には、登場人物は人形のように顔を伏せており、「竹本(たけもと)」が役名を語ると少しずつ顔を挙げていきます。
このように「大序」には長大な作品の発端に相応しく、荘重で儀式化されたさまざまな演出が伝わっています。
 
 
 
 
●錦絵をダウンロードしてポストカードとしてお使いください。
 
ポストカードダウンロード PDF形式:5.6MB
 
PDFファイルをご覧いただくためには、「Adobe Reader」が必要です。
左のアイコンからダウンロードしてください。
 
【ダウンロードの方法】
■Windowsの方
ダウンロードボタンを右クリックして、メニューの「対象をファイルに保存」を選び、ダウンロードしてください。
■Macintoshの方
ダウンロードボタンを「Control+クリック」して、「リンクをディスクにダウンロード」を選んでください。