歌舞伎への誘い 〜鑑賞の手引き〜
歌舞伎の表現
六方 ろっぽう
手足の動きを誇張して、歩いたり走ったりする様子を象徴的に表現した演出をさします。
おもに「荒事(あらごと)」の役が「花道(はなみち)」を引込む時に演じられ、力強さと荒々しさを観客に強く印象付けます。
 
映像は『鳴神(なるかみ)』の「幕切(まくぎれ)」の「六方」の様子です。鳴神上人が、雲の絶間姫(くものたえまひめ)に騙されたことを知り、怒りを爆発させて後を追っていく様子を象徴的に表現しています。
「六方」には、さまざまな種類があります。『義経千本桜(よしつねせんぼざくら)』通称「鳥居前(とりいまえ)」の佐藤忠信(さとうただのぶ)実は源九郎狐(げんくろうぎつね)は、「荒事」の豪快な動作の中に狐のしぐさを垣間見せる「狐六方(きつねろっぽう)」で引込みます。また『宮島のだんまり(みやじまのだんまり)』の傾城浮舟太夫(けいせいうきふねだゆう)実は盗賊袈裟太郎(けさたろう)は、手の動きは盗賊らしく大きく、足の動きは遊女、という独特の「傾城六方(けいせいろっぽう)」を見せます。中でも有名なものとして、『勧進帳(かんじんちょう)』の弁慶(べんけい)などで行なわれる「飛び六方(とびろっぽう)」が挙げられます。
六方 12代目市川團十郎の鳴神上人 『雷神不動北山桜』「北山岩屋の場」[『鳴神』] 1996年[平成8年]1月
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