歌舞伎への誘い 〜鑑賞の手引き〜
歌舞伎の表現
特徴的な表現
引抜 宙乗り 立廻り 六方
見得 人形振り 黒衣 歌舞伎の幕
 
ここでは歌舞伎独特の演出や表現上の決まりの中から、代表的なもの・特徴的なものを解説します。

取り上げた項目のうち、「引抜(ひきぬき)」・「宙乗り(ちゅうのり)」・「人形振り(にんぎょうぶり)」の3項目は、一般的に「ケレン」とよばれます。「ケレン」とは、見た目を重視した奇抜な演技や演出のことをさします。一般的には、「外連」という漢字が当てられ、本格的な演技や演出からは外れている、というニュアンスがあります。
 
しかし、作品や役の性格を表現する上で必然性がある場合には、観客の感覚に直接訴えるため、大きな効果を上げます。
上記以外にも「ケレン」の例として、1人の役者が一瞬にして別の役に替わる「早替り(はやがわり)」、観客の見ている舞台上で建物の大道具を崩す「屋体崩し(やたいくずし)」、鬘(かつら)の髷(まげ)の部分を一瞬で崩す「がったり」などが挙げられます。
『戯場訓蒙図彙』より