歌舞伎への誘い 〜鑑賞の手引き〜
歌舞伎の舞台
花道 はなみち
「本舞台(ほんぶたい)」の下手(しもて)から直角にのびて客席の中を通り、「揚幕(あげまく)」まで続く部分を「花道」といい、おもに俳優の出入りに利用されます。
 
12代目市川團十郎の鳴神上人 1996年(平成8年)1月 『雷神不動北山桜』「北山岩屋の場」[鳴神]
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花道
 
「花道」は、「本舞台」で演じられている場面に合わせて、道・廊下・海・川岸などさまざまな場所に変化し、客席に近いため観客に対して親近感を与える場所でもあります。名称の由来は、客席から俳優に「ハナ」とよばれる祝儀を贈るのに使用されたため、花のように美しく着飾った俳優が出てくる道であるため、などさまざまな説がありますが、はっきりしたことは分かっていません。

もともと歌舞伎の舞台は、能舞台を模していたので、四角い「本舞台」の下手側には「橋掛り(はしがかり)」とよばれる部分がありました。しかし舞台の変遷の過程で、「橋掛り」は「本舞台」に吸収されていき、その代わりに客席内を通る花道が考案されたといわれています。

映像は『雷神不動北山桜(なるかみふどうきたやまざくら)』「北山岩屋の場」[『鳴神(なるかみ)』]の「幕切(まくぎれ)」で、鳴神上人(なるかみしょうにん)が花道を引込む「六方(ろっぽう)」という演出です。「六方」は、花道を効果的に使用している演出の代表例といえます。

また演目によっては、反対の上手(かみて)にも「仮花道(かりはなみち)」が設置される場合もあります。
 
 
 
> 『勧進帳(かんじんちょう)』
  弁慶(べんけい)による「幕切」の「飛び六方(とびろっぽう)」
 
> 『助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)』
  助六の登場シーンの「出端(では)」
 
> 『妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)』「吉野川の場」
  仮花道と合わせた2本の花道を川の両岸に見立てた演出
 
 
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