顔見世(顔見世公演)

【かおみせ(かおみせこうえん)】

【KAOMISE(KAOMISEKOEN)】

 
  • 江戸時代の顔見世の賑わいを描いた錦絵 『江戸両座芝居町顔見世之図』国立劇場所蔵(61802)
 江戸時代の歌舞伎俳優は、各芝居小屋【しばいごや】と1年契約【けいやく】を結んでいました。11月から翌年の10月までが契約期間です。ちょうど、球団と1年ごとに契約をする現在のプロ野球選手と同じ仕組みです。江戸時代の歌舞伎の1年は、11月から始まりました。
 顔見世とは、毎年11月の興行のことを指します。「うちの芝居小屋は、これから1年間この顔ぶれでやっていますよ」と観客に俳優の「顔を見せる」重要な行事なのです。顔見世の前にはさまざまな儀式【ぎしき】がありました。また上演される作品には、『暫【しばらく】』を取り入れるなどの約束事も多くあります。観客もこの行事を楽しみにしており、初日前日の夜に徹夜【てつや】をして入場することもありました。しかし幕末の頃【ころ】から俳優の契約期間があいまいになり、顔見世はあまり行われなくなりました。
 現在でも顔見世公演はいくつか存在します。江戸時代とは違【ちが】い、特別な儀式や約束事はありませんが、他の月よりも豪華【ごうか】な顔合わせで興行されます。中でも京都南座【きょうとみなみざ】の12月公演は、最も歴史が古くて有名です。劇場正面には出演する俳優名が書かれた「まねき」と呼ばれる木の看板が掲【かか】げられ、通常の公演に比べ一層華【はな】やかな雰囲気【ふんいき】にあふれています。その他、歌舞伎座【かぶきざ】の11月公演や御園座【みそのざ】の10月公演も顔見世と称して上演されています。

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