歌舞伎事典
やつし
身をやつす代表的な役の一つ伊左衛門 『廓文章』5代目中村富十郎の伊左衛門 1980年(昭和55年)3月国立劇場(Y_E0100176000282)

やつし

 和事【わごと】の演技、演出の一種です。何らかの理由で高貴な身分の人物が落ちぶれた様子を演じるものです。元禄【げんろく】時代のお家騒動物【おいえそうどうもの】の中に組み込まれて発達しました。みすぼらしい身なりと、元は立派な身分であることから自然と出る上品で柔【やわ】らかなしぐさとの落差がやつしの面白いところで、演じる俳優には軽妙【けいみょう】さとおかし味が必要とされます。代表的な役として、『廓文章【くるわぶんしょう】』の藤屋伊左衛門【ふじやいざえもん】などが挙げられます。



<関連項目【かんれんこうもく】>

和事お家騒動物廓文章
藤屋伊左衛門紙衣

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