実事【じつごと】
立役【たちやく】の役柄【やくがら】の一つを指すとともに、演技の一系統を意味します。誇張【こちょう】された力を表現する荒事【あらごと】、優美で時には滑稽【こっけい】な表現の伴【ともな】う和事【わごと】に対して、実事では、誠実な人物が悲劇的な状況の中で苦悩【くのう】しながらも事件に立ち向かう姿を描【えが】きます。代表的な役には『仮名手本忠臣蔵【かなでほんちゅうしんぐら】』の大星由良之助【おおぼしゆらのすけ】、『一谷嫩軍記【いちのたにふたばぐんき】』の熊谷(次郎)直実【くまがい(じろう)なおざね】などがあげられ、いずれも内面的な演技が要求されます。
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