歌舞伎事典
松羽目物
松羽目物の代表作『勧進帳』 9代目松本幸四郎の弁慶 7代目市川染五郎の富樫 2004年(平成16年)12月国立劇場(Y_E0100242012022)

松羽目物【まつばめもの】

 松羽目とは、能舞台【のうぶたい】をまねて歌舞伎の舞台の正面に老松【おいまつ】を描【えが】いた舞台装置のことです。左右の袖【そで】には竹が描かれ、下手【しもて】には五色の揚幕【あげまく】、上手【かみて】には臆病口【おくびょうぐち】という小さな引き戸があります。能や狂言【きょうげん】をもとにして作られた舞踊【ぶよう】に使われます。松羽目が使われる舞踊を松羽目物といいます。
 写真は『勧進帳【かんじんちょう】』の舞台ですが、この作品が松羽目を使用した最初の例とされています。現在親しまれている松羽目物の舞踊の多くは明治・大正時代に作られたもので、舞踊をより高尚【こうしょう】で格調の高いものにしようという理由で作られました。
 現在でも能をもとにした『船弁慶【ふなべんけい】』や『土蜘【つちぐも】』、狂言をもとにした『素襖落【すおうおとし】』や『身替座禅【みがわりざぜん】』などがたびたび上演されます。


<関連項目【かんれんこうもく】>

揚幕勧進帳狂言舞台
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