歌舞伎事典
熊谷(次郎)直実
『一谷嫩軍記』の熊谷直実 2代目中村吉右衛門の熊谷 1990年(平成2年)12月国立劇場(Y_E0100163000095)

熊谷(次郎)直実【くまがい(じろう)なおざね】(不明〜1208)

 源平【げんぺい】の戦いに参加した源氏【げんじ】方の武将です。1192年(建久【けんきゅう】3年)に出家【しゅっけ】し、法然【ほうねん】の弟子となりました。平敦盛【たいらのあつもり】を討ち取った一の谷の戦い【いちのたにのたたかい】での活躍【かつやく】は『平家物語【へいけものがたり】』にも描かれたこともあり、人々に知られていました。この活躍を脚色【きゃくしょく】した作品に『一谷嫩軍記【いちのたにふたばぐんき】』があります。『一谷嫩軍記』の熊谷直実役は内面的な演技が必要とされ、実事【じつごと】の代表例として挙げられます。
 「熊谷陣屋の場【くまがいじんやのば】」の熊谷は、写真のような裃【かみしも】姿で登場します。実際に源平の時代には、裃はありませんでしたが、歌舞伎では物語の時代に関わらず武士を表す衣裳【いしょう】として用いられます。



<関連項目【かんれんこうもく】>

平敦盛平家物語実事

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