歌舞伎事典
敵役
助六に登場する敵役意休 『助六曲輪菊』17代目市村羽左衛門の意休 1977年(昭和52年)1月国立劇場(Y_E0100083000200)

敵役【かたきやく】

 歌舞伎の役柄【やくがら】の中で、悪役のことを指します。敵役は、設定によって分類することができます。代表的なものは、悪役の中でも取り分け悪い役「実悪【じつあく】」、公家のように位の高い悪人である「公家悪【くげあく】」、美男の悪人である「色悪【いろあく】」などが挙げられます。
 『暫【しばらく】』に出てくるウケは「公家悪」の代表的なもので、独特の藍色【あいいろ】を使った「公家荒れ【くげあれ】」という隈取【くまどり】。また「実悪」の中には、「国崩し【くにくずし】」と呼ばれる国を乗っ取るほどのスケールの大きな大悪人もいます。この役は、「王子【おうじ】」という肩【かた】にまで伸【の】びた髪【かみ】の鬘【かつら】をつけ、怪【あや】しさをあらわしています。敵役は、それぞれの衣裳【いしょう】や隈取、演技などを通して、その悪人ぶりを表現しているのです。写真は、『助六【すけろく】』に出てくる敵役の意休【いきゅう】です。



<関連項目【かんれんこうもく】>

衣裳公家荒れの隈
隈取助六実悪
色悪王子

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