能楽

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能の鑑賞【葵上】

  • 概要・あらすじ
  • 演出のポイント
  • 詞章

◆葵上:詞章◆「夢にだに、返らぬものをわが契り、昔語になりぬれば、なほも思ひは真澄鏡(ますかがみ)、その面影も恥かしや、枕に立てる破れ車(やれぐるま)、うち乗せ隠れ行かうよ」

六条御息所は、夢の中でさえ光源氏との恋はかなわない昔のこととなり、捨てられてもなおも恋心は増すばかりであると嘆き、このような状態になっても源氏に執着する自分を恥ずかしく思っています。御息所の激情と理性がせめぎ合う心の乱れが伝わる場面です。御息所は、破れ車[壊れた牛車]を葵上の枕元に寄せて、その車に葵上を乗せ、あの世に連れ去ろうとします。この車には、罪人を乗せて地獄へ運ぶ、燃えさかる火車(かしゃ)のイメージも重ねられていますが、壊れた車は『源氏物語』「葵」巻にある「車争い」という事件をふまえています。御息所は賀茂社の祭の時、行列の中にいる光源氏を見るために車でやって来ますが、御息所の乗る車は、葵上の一行に壊され押しのけられてしまいました。その屈辱の出来事が、御息所の葵上への恨みの直接の原因となっているのです。

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