能楽

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扇・小道具と作リ物【小道具と作リ物】

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作リ物

作リ物は、他の演劇の大道具や舞台装置などとは違い、情景を描くためのものではありません。役者の演技を効果的に引き出すためのものであり、そのため実物のようなリアルさを必要としません。材料は主に竹や木、布などで、基本的に上演ごとに新しく作り、その舞台が終わると解体します。役者は舞台に置かれた作リ物に触れたり、その中に入ったり、使い方は曲により様々です。

『能装図』より 能「松風」

松の立木台(たちきだい)

立木台は木を支えるための台です。『松風(まつかぜ)』ではシテが思い余って松の木にすがりつきます。また『羽衣(はごろも)』では天女が衣を松の木に掛けます。このように木もただの飾り物ではなく演技に関わる要素を持った道具です。曲により、梅や桜、桂など様々な木の作リ物や、松の木に花や雪をあしらった作リ物などがあります。本物の木や花を使う場合と造花などを使う場合もあります。

『能装図』より 能「船弁慶」

舟

能で用いる舟は基本的に骨格のみでできていて、舟底などはありません。この中に入ることで舟に乗っていることを表します。材料は竹と白い布です。『船弁慶(ふなべんけい)』では、船頭役の狂言方が中に入った状態で舟を両手に持ち登場します。曲により例外的に帆を付けた船や緞子(どんす)という布で船体部分を作る船もあります。

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シテ方による作リ物「舟」の製作を閉じる

『能装図』より 能「井筒」

井筒(いづつ)にススキ

井戸を囲む枠の作リ物です。『井筒』では冒頭で舞台の前方中央に置かれます。後場で在原業平(ありわらのなりひら)の形見の衣と冠(かんむり)を身に着けた紀有常(きのありつね)の娘がススキをかき分けて井戸をのぞき込み、自分の姿を水に映して夫業平の面影をしのびます。角に立てたススキが秋の季節感を醸し出しています。

『江戸初期古能狂言之図』より 能「道成寺」

鐘

最も有名な作リ物の一つ『道成寺(どうじょうじ)』の鐘です。シテが鐘の中に入る「鐘入り」では舞台の天井に吊るされた鐘を鐘後見(かねこうけん)がシテの動きに合わせて落とします。能舞台の天井と笛柱には、この鐘を吊るすためだけに金属の輪が付けられています。シテは鐘の中で装束や面を替えるため、必要な道具を鐘の裏側に隠します。役者が中に入る作リ物には鐘のほかに墓を表す塚や神社を表す宮、岩などがあります。

能舞台笛柱の金具

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天井の滑車

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