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浪速節(なにわぶし)

浪花節*1は、1つの物語を三味線を伴奏として、フシ[旋律]とタンカ[せりふ]で語る大衆的な芸能です。浪花節は、江戸末期における山伏(やまぶし)や願人坊主(がんにんぼうず)*2門付(かどづけ)*3芸に端を発します。また、「祭文 (さいもん)*4」や「ちょぼくれ」と称した門付芸の要素も含み発展した芸能です。その語り口は、調子が高く、テンポのはやい関東節、低音に特徴があり、ゆっくりとしたテンポの関西風に二分されます。内容は、お家騒動・軍談の「金襖物(きんぶすまもの)」、世話物・白浪物の「端物(はもの)」、任侠物・侠客物の「三尺物(さんじゃくもの)」、滑稽な「ケレン物」があります。伴奏の三味線弾き「曲師(きょくし)」は、ついたてのかげで演奏し、太棹(ふとざお)*5の三味線を用います。

 
参考曲 楽譜・資料 注釈・コラム
*1
浪花節:
1869-71年[明治2-4年]頃に、東京で「浪花節」という名称がついたとされていますが、1900年代の初頭までは、ちょんがれ節・ちょぼくれ・うかれ節などとも呼ばれ、全国的に共通した名称はありませんでした。1917年[大正6年]頃には「浪曲(ろうきょく)」という表記も現れ、以来、浪曲と浪花節は併用されています。
*2
願人坊主(がんにんぼうず):
人々に病気や災いの除去などをすることにより、札などをすすめ、金銭を得て生計を立てていた芸能者で、僧の姿をしていたといわれています。江戸時代に都市で流行しました。
*3
門付(かどづけ):
芸人が人家を訪問し、家々の門や玄関先で雑芸を演じたり、経を読むなどの行為を通して金品を得ること。
*4
祭文(さいもん):
もともとは祭礼などで神仏に祈願する時のことばですが、信仰を離れて娯楽本位となり歌謡化したものです。
*5
太棹(ふとざお):
三味線の種別で、棹が太く胴が大ぶりのもの。通常は義太夫節の三味線をさしますが、広義には浪曲用や津軽三味線も含まれます。

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