雅楽 GAGAKU

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作品と鑑賞

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異なる2つの調べからなる右舞の秘曲 長保楽(ちょうぼうらく)

あらまし

『長保楽』

緩やかでやわらかな舞が特徴の右方の平舞(ひらまい:文舞[ぶんのまい]ともいう)です。

長保年間[999~1004年]に『保曽呂久世利(ほそろくせり)』という曲を高麗壹越調(こまいちこつちょう:平調(ひょうじょう 西洋音楽のEの近似音高)を主音とする調)の「破」、『加利夜須(かりやす)』という高麗平調(こまひょうじょう:下無(しもむ 西洋音楽のF♯の近似音高)を主音とする調)の曲を「急」として一曲にし、その時の年号を曲名にしたといわれています。拍子は「破」「急」ともに高麗四拍子(こまよひょうし)です。

また、この2曲については長保年間より前にすでにあり、天禄元(960)年に編纂された『口遊(くちずさみ)』などにも記載されています。

曲と舞の流れ

一具は、(1)「意調子[高麗壹越調(こまいちこつちょう)で奏される音合わせの曲]」、(2)「当曲破」、(3)「加利夜須音取(かりやすのねとり)」、(4)「当曲急」からなります。

前奏曲として「意調子」が高麗笛(こまぶえ)、篳篥(ひちりき)、三ノ鼓(さんのつづみ)によって奏されたのち、「当曲破」が始まります。舞人(まいにん)はこの時、登台の際の所作である「出手(ずるて)」を順に舞い、4人目の舞人が「出手」を終えると一斉に「当曲」を舞い始めます。この章は高麗壹越調(こまいちこつちょう)ですが、その後の「加利夜須音取」、「当曲急」は高麗平調(こまひょうじょう)で奏されます。

装束と面

舞人は右方の蛮絵装束[袍に円形の模様が施された衣装]を身につけて舞います。縹色(はなだいろ)と呼ばれる薄青色の袍の右袖を脱ぐ「片肩袒(かたかたぬぎ)」で舞うため、下襲(したがさね)の袖の白地と紅地の鮮やかな対比が印象的です。頭には冠、巻纓(けんえい:纓を巻いた冠)、緌(おいかけ:両耳にかかる半月形の装飾)がつけられます。

鑑賞のポイント

調(しらべ)の異なる2つの曲を1つにした珍しい形式のためか、右舞の秘曲の1つともされた演目です。

「急」の舞の前に音取が入るのは、調子が変わる前に音を調えるためで、この演目の特徴の1つとなっています。

※別称は『泛野舞(はんやまい)』とよばれています。

下襲(したがさね)

後ろの長い裾(すそ)が特徴の装束。袍(ほう)は肩をぬいで着用することも多いため、下襲の裾や袖(そで)に染めや刺繍が施されているものが多い。

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巻纓(けんえい)

かぶり物の冠(かんむり)の1部分。まきえいとも読みます。冠の後から出る纓(えい)を巻いて輪にしたもの。

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緌(おいかけ)

かぶり物の冠(かんむり)の1部分。老懸とも書きます。馬の毛を左右の耳のところに扇状に広げた2枚を紐でつなぎ、冠につける飾りです。

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