雅楽 GAGAKU

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作品と鑑賞

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勇猛な北方の王を勇壮な舞で表現する一人舞 貴徳(きとく)

あらまし

『貴徳』

舞台上を活発に動きまわる右方の走舞(はしりまい)(「走物(はしりもの)」ともいう)です。

前漢の宣帝の神爵年中(紀元前61~58年)に、北方の騎馬民族である匈奴(きょうど)の日逐王(じつちくおう)が降伏し帰徳候(きとくこう)となった、という故事に基づいて作られた曲と伝えられています。

『散手(さんじゅ)』の答舞(とうぶ:先に演じる左舞の対となる右舞)とされる一人舞で、『散手』と同じように、襲(かさね)装束の番子(ばんこ)が鉾(ほこ)を渡す演出があります。番子の人数は正式には6人、通常は4人、略式では2人とされます。

曲と舞の流れ

一具は、(1)「高麗小乱声(こまこらんじょう)」、(2)「高麗乱声」、(3)「小音取(こねとり)」、(4)「当曲破」、(5)「当曲急」からなります。

前奏曲「高麗小乱声」で始まり、続く「高麗乱声」の間に舞人(まいにん)が登台し、舞台に登るときの所作「出手(ずるて)」を舞います。舞人が右向きにひざまずいて鉾を舞台に置くと曲を終わりにする「止手(とめて)」が奏されます。続く「小音取」の後、この演目の中心となるゆるやかなリズムの「当曲破」が舞が終わるまで繰り返し奏されます。早いリズムの「急」は唐拍子(からびょうし:高麗楽の拍子の1つ)で奏され、舞が終わると舞人は退出し、楽器を演奏する管方(かんかた)は、曲を終了する時に奏する曲「吹止句(ふきどめく)」を奏します。

装束と面

緑系統を基調とした演目固有の装束である別装束で、中央に穴を開け首を通す裲襠装束(りょうとうしょうぞく)でも、活発な動きのある走舞で用いられることの多い、周囲を毛で縁どった毛縁装束(けべりしょうぞく)を着用します。

顔には眉毛と口ひげに白い毛皮が貼られた口を固く結んだ武将の面をつけます。頭には鸚鵡(おうむ)を色鮮やかにかたどったような装飾の甲(かぶと)を被り、手には黒漆塗の鉾を、腰から太刀(たち)を下げています。

鑑賞のポイント

「破」は軽快な旋律、「急」は1小節ごとに太鼓が打たれる唐拍子のリズムをいかした旋律となっていて、高麗楽の曲のなかでもすぐれた名曲の1つです。

手にした鉾を大きくまわし四方を突いて、勇猛で知られる北方の王を表現します。演奏時間も長く、高い技量が必要とされる一人舞です。

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